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254.電通の過労自殺

昨年末に電通に勤務していた女性新入社員が自殺しました。それが過重労働が原因だったと労災を認定しました。東大を出て、電通入社を果たした彼女は、世の中から見れば羨ましい超エリートでしょう。しかしエリートではなくても、誰でも若いやる気のある将来のある若者が自分の命を絶つことは何ともいたましく悲しいことです。

もちろん上司や会社サイドが、徹底的に悪いと思います。たぶん自殺した方の上司は上昇志向が強く、自分の部下を、交換可能な消耗部品のように扱い、罵声を浴びせていたのでしょう。彼女の記録からも、今の時代でもそんなことを言う上司がいるのかと思うくらいなことを言っていたようです。上司は今まで同じようなことをしてきても、そんなことは起こらなかったのでしょう。だから平気で悪事を働いたのです。電通は大きな会社ですから、そんな人ばかりではなかったでしょうし、周囲がその兆候に気が付かなかったのは、なんとも残念です。

自殺するくらいなら、何でもできるのにというのは、冷静な時の普通の人のコメントです。追い込まれた彼女は、パニックになってしまったのです。経歴からすると、ずっとサクセスストーリで挫折は少なかったでしょうし、自分への期待、自信、プライドも相当に高く、上司の厳しい評価とのギャップに愕然としたのだと思います。

ではどうすれば、このようなことが避けられるのでしょうか。私は次のように考えます。

・自分の弱点も含めて、何でも本音を話せる友達、家族がいればよかった。その人たちは、話を聞いたら、頑張れではなく、今のあなたでいいよ、大丈夫と言ってくれる人です。その人自身を認めている人です。

・会社や会社の仕事は、自分の生計を立てるための手段に過ぎないことも知っておくこと。所詮、今やっている単なる仕事にすぎないのです。そうすれば、今の会社、職場でだめなら、転職もあるし、違う職場で働くことも選択肢に入ってきます。もちろん会社の今の評価で✖はつきますが、長い人生ではたいしたことのないかすり傷です。今、やっている仕事なんて数年すればみな忘れてしまう程度のものです。

・できるだけ、挫折や失敗をしておく。周囲も自分の子供や家族に小さな失敗をたくさんさせておく。

・成功物語だけでなく、失敗した話も読んだり、聞いたりする。世の中そんなにうまくはいかないことを経験はできなくても、知識としては知っておく。

それにしても、若くして自殺したこの方は、本当にお気の毒です。私のクライアントさんでも、その会社と仕事をしている時に2件、会社原因による自殺が起こり、労災と認められました。亡くなられた本人はもちろん一番気の毒ですが、残された会社、ご家族もつらいこと、たいへんなことが残ります

・自殺した方の上司、周囲は自責の気持ちから、多くのメンタル、うつになったり、その傾向がでて、仕事になりません。その職場は崩壊することもあります。
・会社と遺族とは、それから長い訴訟が始まります。遺族は憎しみます。会社は逃げます。数年にわたります。会社サイドはその専門の担当者を準備しなければなりません。遺族の負担は、心情的、時間的にもたいへんです。私の知っている会社では、最後は和解しましたが、億単位の訴訟になりました。
・遺族の子供、夫を失った、悲しみ、恨みは大きく、消えることはありません。
・会社の評判は大きく落ちます。特に新人採用にあたっては、ブラックな職場のイメージがついてしまい、新人絶対数は確保できますが、応募者は減り、応募する学生のレベル落ちます。

とにかく、上司がひどくても、残業が多くても、絶対に自分で命を落としてはいけません。本当に追い込まれたら、立ち向かう必要はありあせん。その時は徹底的にそこから逃げ出しましょう。逃げて逃げて逃げまくればいいのです。それでいいのです。人間、命あってのものです。

それでは、チュース!!