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583.老害の戒め

昨今、世の中・会社が優しくなったせいか、外部コーチから厳しくフィードバックをということで、ビジネスコーチングのお話を頂くことが多いです。好評のおかげで、リピートもあるのですが、時々本当に私との会話、対話、フィードバックは役に立っているのか、効果があるのか不安になることがあります。ビジネス、コンサル、講師の経験は、長くなり、知識、経験、体験、事例は数多く持っています。相手の方の状況、ゴール、意欲、経験に応じた、コーチングはできており、喜んで頂くことが多いのですが、ふと私の経験、体験、知識は、私だけのものであり、相手の方にフィットしているのか不安に思うことがあります。もちろん、上から目線や、答えをすぐに私が出したり、指示命令のような愚かなことはしていません。しかし、相手に十分に自ら考える質問、時間を用意しているか、相手が私と同じことをすれば良いと思わせていないか常に振り返っています。それをしたら、親切を装う老害です。若者が自ら考え、決断して、行動する、つまり成長する機会を奪っています。そこはいつも年長者は考えていないといけません。お仕事を頂けているからと言って、調子をこいてはいけないところです。

そもそも私が、若いころ、年長の先輩、上司の方たちの絶対正解風の高圧的アドバイスは、ほとんど意味、価値がないと思っていました。それは、たまたま先輩、上司の方たちの環境だったからで、今は状況が変わっているよ、と思っていることが多かったです。自分が同じことをしていないか、常に反省しています。私の師匠から、自分のサクセスストーリーともてた話は、墓場まで持っていけとの薫陶は大事だと思っています。その二つの話には人は寄ってきません。

会社のOB会に行くと、昔少しだけ職位の上の人がいまでも威張っています。同じ会費なのに。社外のシニアサークルでも、昔良い会社で、ポジションの高い人ほど、自慢話をして、思い出話に浸っていたり、普通の会社でポジションの下の若い人に偉ぶっています。これも老害でしょう。こういう会には人は集まってこなくなります。フラットな関係は彼らには無理のようです。昔の会社での良い肩書で、今でも生きているようです。

最近、会社の歓送迎会、忘年会、懇親会などへの若者、特に女子社員の出席率が、減ってきています。全体の出席率、半分以下で、来ているのは年配ばかりが多いです。会費は変わらないのに、勤務外で飲んだ席でも、年配の上司は上座で威厳を持ち、部下にお酌をさせ、自分にヨイショしないと機嫌の悪い輩もまだまだいます。セクハラはもってのほかですが、まだまだあるようです。そんな場所に若い人、女性社員は来なくなるのは当然でしょう。年配の方は、十分に老害ではないと意識しすぎてもまだ不十分と思ったくらいがちょうどいいです。老害は無意識のうちの権力行使です。十分に意識して、フラットで若い人でも自由に発言できる、環境を作ることが、年長、上司、シニアの役割です。時代は変わりました。

それでは、チュース!!

402.帝王になった経営者の慢心は命取りになる

きょうの話はいつのも一般社員や、管理職より上層部の取締役会の権力闘争のことです。先日業績絶好調、業界No1の積水ハウスの経営の実権を20年以上勤めた実力会長が子飼いと思って任命していた社長から会長解任動議のクーデターを受け、辞任させられたという日経のスクープがあり、クーデターを起こした現会長もその事実を認めました。長くカリスマ帝王として社内外に君臨してきた元会長からすれば、自分が提案する、社長更迭の人事案を反対する取締役などいないという楽観、慢心があったのでしょう。実力会長は、社長といえども気にいらなければ、交換可能な一部下と思っていたのでしょう。実際に社長を含むその会社の人事権は20年以上自分の権力の下にあったのです。人間、年を重ねても減退するどころか、増長してくるのは権力欲です。政治家や多くの組織、会社でも高齢の老人が権力を握っています。それは日本だけのことではなく、おととい中国の主席が、主席任期撤廃を宣言し終身主席を目指し自分の皇帝化を図っています。

長年君臨した実力会長でも、取締役会ではひとりの取締役にすぎません。取締役が多数派工作をして会長解任動議をかけて可決できれば、アウトなのです。オーナー経営者なら、株主総会で取締役会の決定をひっくり返せますが、オーナー会社ではそんなことはけっして起きません。ではなぜそんなことが起きるのか、やはり20年以上も、自分の意のままに人を自由に使い、下の人間も自分の顔色しか見なくなってくる状態が続くと、人に対する感覚が麻痺してくるのだと思います。自分に逆らう取締役などいるはずがないと確信してしまうのです。このあと起こることは、自分(元会長)の派閥に属し、会長解任動議に反対してくれた役員とそれに続く管理職への現体制からの粛清、冷遇です。これはクーデターが成功した以上必ず起こります。仕事の成果、実力とは関係ないところでの決定です。そうしなければ、せっかく権力を掌握した現会長も、いつ同じ目に会うかもしれないのです。それは戦国時代から続く敵の一族は、将来に禍根を残さないようにするため根絶しにする、に近いです。

かなり昔に三越、岡田社長のへのクーデターは表に出た有名な事件ですが、日本の場合、クーデターで解任動議は可決されても、社内抗争が表に出るマイナス影響、また追放された権力者への配慮から、それを表に出すことは少なく禅譲という形で権力者が若い次世代に自発的に権力を譲ったという美談にする場合が多いと思います。私の知り合いの会社でも実力会長が今回と似たような状況でクーデターで追われ、禅譲という形で辞任しました。しかしそれまで権力の頂点にいた時と辞任後の処遇、人心の急速な離反の精神的ショックは大きすぎ、それまですこぶる健康だったにもかかわらず、辞任後すぐに亡くなりました。

高齢でも優秀な経営者は実際に多数います。しかし長年の権力に麻痺してくると、経営感覚、判断も鈍ってきて、社内情勢も把握できない状況になってくるのだと思います。いわゆる慢心による老害です。それに気づいた賢い経営者は、早く自ら後継者を選び、育成し、喜んで拍手で見送られる環境を作って去るべきです。が、やはり権力の楽しさは甘い蜜のようで、いつまでも権力に固執します。私以外に任せられる人がいないというのが常套句です。早目に後進に道を譲る賢い経営者がたくさん出てくることを望みます。それが会社、後輩たちのためになります。

それでは、チュース!!

383.年長者だからといって、その言動をそのまま受け入れる必要はない

年末にあるスキー場で目にした光景、その70過ぎの品の良さそうなシニアの男性は、試乗用のレーシングレンタルスキーを返しに来たのですが、1時間のレンタル時間の約束が2時間になってしまい、レンタル屋さん係の人から時間通り返却してくれと注意を受けました。まあよくあることなのですが、そのシニアは注意されたことに逆ギレして、時間なんか見ていないとか、聞いてないとか、金を払えばいいんだろうとか、すみませんの一言が言えなくて、もめ続けていました。最近このような横暴横柄な一部のシニア、お年寄りをよく見かけます。映画館の中でちょっと物音がしただけで睨みつける老人、電車の優先席の前で、早く席を譲れと威嚇する超元気な老人などです。彼らは年長者という理由だけで、敬意を受けられると思い、何でも許されると思っている勘違いの人たちです。

私は、会社、仕事、家族・親戚、学校・クラブのOB会、同窓会、いろいろなサークル、ロータリークラブなどで、年長者から、価値のある真剣なアドバイス、役に立つ深い助言をもらったことが、ほとんどありません。もちろん少ないですが貴重な助言は頂きました。逆におまえのためにという善意の枕言葉はつくのですが、かなりその人の短絡的な考え、また助言をする人の立場、権力を守る発言、その人の経験だけからの狭い視野からのもので、私には当てはまらないものがほとんどでした。年は取っていてもいろいろな経験をしたり、自分の頭で考えて行動してきた人は少ないのです。さらに昔と現在では、環境は大きく変わっています。年長者・老人は若い人たちに教えることなど何もないのが現状なのです。ただ権力は持っています。そんな人たちの教えは役に立たないと思ったほうがいいです。

最近、ある会社で行った研修で、年代別に分けて同じケース、テーマでセミナーを行いました。自分たちの業務に関連あることでしたが、経験、知識のある年配チームより、若い経験の少ないチームのほうが圧倒的によいアウトプットを出してきました。年配チームは自分の経験、知識、勘に頼り、起こっている事実から目を背けるのです。すぐに間違った結論に走ります。若いチームは、事実を冷静に見て分析を行い、原因追求、課題の設定のステップを踏んでいきます。こうなると長い経験、知識は必要なのかと思ってしまいます。純粋な無垢な目、感覚でアプローチのほうが有効だったのです。必要に応じて、知識、経験を聞けば良いのだと思います。経験・知識は年配者が、自分を偉そうに見せるためのはりこの鎧のような気もします。

きょうの結論ですが、年長者だからと言ってその言動をそのまま受け入れる必要はありません。それより、事実をきちんと探して、状況を分析し、自分の足で動いて、頭で考えて結論を出し行動して行くことが大切です。年長者の言うことに従って行動しても年長者はその結果に責任を取ってくれるわけではありません。あくまでも助言なのですから。自分で考えて行動したほうが失敗しても納得感があります。ただひとつここで言っておきますが、年長者の助言は否定するのはでなく、ハイハイ、ありがとうございます、と言って、真剣に聞き流してください。そこがポイントです。

それでは、チュース!!