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345.旭山動物園の不思議が解けた、気がする

このブログを書き始めた頃、2015年3月6日のNo6で、旭川の旭山動物園の不思議を書きました。その内容を要約すると旭川市営である、旭山動物園は廃園危機からの奇跡のリカバリーとして一躍有名になり、1996年には入園者26万人が2007年には307万人に増えました。その成功要因は下記です。

1.「ペンギンは鳥である」⇒(水の中での姿)という視点、パラダイム変換があり、動物本来の素晴らしさを追求した「行動展示」を実行した。あらざしが 円筒水槽を 楽しく素早く泳いだり、白くまのダイビング、オランウータンの空中散歩。

2.「14枚のスケッチ」をスタッフ自らが描き、「旗」立てた。ビジョンの有効性

3.動物のすごさを 飼育員が自ら来園者の前で、ハンドマイクで話したり、手作りの説明パネルを作る。従業員の意識改革

4.円山動物園のミニチュアでは客は来ない。旭山らしさの追求 差別化

しかしそれらよりも、社員のモチベーションを関心のある私には大きな疑問が残りました。それは、この改革をしていったスタッフは、市役所に就職した普通の職員です。元から動物好きの人ではなくたまたま大赤字の市営動物園に配属されたのです。私の常識では、お役所の公務員は、規定の時間内そこにいれば、自動的に給料が出る。できるだけ大過なくすごせれば良いと思っている人たちが多い。もし動物園が閉鎖されても別の、ひょっとしたらもっと楽な職場が待っているかもしれないのに本当に頑張った。結果として従業員の意識改革、現場力が成功要因となっていますが、危機感を普通持たない、公務員の集団がそのように変革していく真のきっかけは何だったのか。

私がガッテン、ガッテン!と思う理由はわからずじまいでした。その後、自分の研修の中でのケーススタディにも取り上げて、「なぜ、普通の市役所職員が本気になって改革に取り組んだのか?」を聞きました。なんとなくそうかなあという、答えは次のようなものでした。

・地元愛、旭川の地元の動物園はつぶせないという責任感。・動物の生死に直面した原体験が、動物のいきいきした姿をもっと見せたいという気持ちに変わっていった。・市営動物園だから、採算を気にせず何でもできた。等などです。

ところが転機がきました。先日のある研修で、IKEAの社員はアルバイトでも本気に働くのは、なぜかというケースを一緒にやった時、受講者から、旭山もIKEAも同じことですね。働く人が本気になり、ヤル気になるのは、自分の仕事の中で自分が考えたことが⇒すぐに実行に移せる⇒客が喜び、ポジティブなフィードバックがあり、成果が見える⇒周囲、上司、会社からも褒められる⇒自分もやりがい、成長を感じる⇒また次の工夫、改善に積極的に取り組む この上向きスパイラルが本当に機能した時ですね。と本質をついたことを言ってくれました。あらためて、はっと驚きました。実はこの手法は、昔からの定番の古典的手法で、JM(Join Management)と言われる提案制度です。私が元いた会社でも提案制度として、何でも、くだらないことでも提案すると写真フィルムが1本もらえ、多い人は毎月100本近くもらっていました。ちょっとした臨時収入です。しかし提案されたもので実行されたものはほぼ皆無で形骸化していて、カネと時間の無駄遣いと私は馬鹿にしていました。つまり仕組みはあっても、その背景、真の目的は忘れられていたのです。

自分でも知識としては知っていた、常識的なことだったのですが、形式化したものしか見ていなかったので真の目的がわからなかったのです。昔の諺、温故知新を思い出しました。すごく単純なことですが、そのサイクルを具現化できたら、日本の会社から、やらされ感やあきらめ感は消滅していくのではないでしょうか。

それでは、チュース!!