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477.控えめ、我慢は日本人の美徳だが、海外との関係では欠陥にもなる

日本の初等教育から、大学教育(特に体育会系)、会社の社員教育まで一貫している方針は控えめと我慢です。儒教、武士道の影響か、個人の自我、自由な発想は抑えて、周囲、目上の人を敬い従い、そこで我慢できたものが評価されていくのが基本的なルールです。

従順、素直さが評価ポイントで、自分の意見を強く主張したり、抵抗したりすると、生意気とか態度が悪いという攻撃を受けてはずされてしまうのです。そこで我慢してうまく上に行けた人たちは、自分の目下、部下に対しても同じ価値観を強要していきます。そこで従わない人たちには結果としてパワハラという行為に出てしまうこともあります。そしてその控えめ、我慢は日本人の良い特性として、日本人もまた海外からも評価されているのは事実です。

今回のニッサン、ゴーン氏の暴走事件、絶対的権力の腐敗と言われますが、ゴーンさんは変革の錦の御旗のもと、自分の言うままに動く優秀な日本人イエスマンを揃えた結果、日本人特有の控えめ、我慢のできるエリートたちが忖度して、説明せずとも自分の考える通りに動いてくれ数年して会社の数字も回復してきたら、なんとも気持ちの良い世界ができあがっていたのだと思います。そうなると勘違いして自分の権力、欲望はどんどん拡大していきます。人間の性です。ゴーンさんに抵抗したら干されますから、周囲はおかしいことがあっても黙認、知らないふりをするしかないのです。その我慢が限界まで達すると、支配されていた人たちの怒りが爆発、クーデターになってしまいます。ゴーンさんはいま容疑をすべて否認していますが、彼からしたら日本人役員の合意を得てすべて進めていたと確信しているでしょう。

海外のホテルでトラブルがあると日本人はその時は穏やかだが、後になって強烈なクレームレターや関係者を使って損害賠償を求めてくるので、要注意だと聞いたことがあります。日本人は最初は控えめ、我慢しますが、それが限界を超えると強烈な反応をします。最初から、おかしなこと、納得できないことがあれば、オープンに、ガンガン意見交換できれば良いのですが、日本人は事を荒立てたり、論争になることは極端に苦手です。最近は変わってきましたが、それでもそれを日本人通しでそれをやったらアウトなのです。しかし外人とのビジネスでは、欧米人、中国人、東南アジアの人でも最初から、仕事と割り切って事実ベース、かなり激しく自己主張すべきです。おとなしくしていたら負けなのです。

太平洋戦争のきっかけになった、日本への石油の禁輸を意図したABCD包囲網に我慢できずに交渉を絶って、相手の思うつぼである真珠湾攻撃を仕掛けたのは、日本人なら堪忍袋の緒が切れたといって理解できますが、英米はその特質を知ってわざと日本にきれさせたのです。先制攻撃されたとして彼らの正義として戦争をする口実を与えてしまったのです。

向き合って、堂々と論戦をはる、意見を言い合う習慣は、場を読む、空気を読む日本の長い伝統からは難しいのですが、控えめ、我慢はやりすぎると必ずキレます。そうするととんでもないことが起きてしまいます。論争しているうちは大ごとにはなりません。控えめ、我慢もほどほどにして、怒りは小出ししていきましょう。

それでは、チュース!!