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372.キラキラの若手ビジネス集団と遭遇

先日、ある創業10数年の技術商社で研修を行いました。入社5~10年くらいの若手社員が中心でした。大手企業の安定したところのこの年代の人は、素質もあり、有名な大学はでていますが、課長・マネージャーになるのはまだ時間がかかり、上がつかえているので、小さな仕事しかさせてもらえず、じっとおとなしくそつなく、ゆっくりと時期が来るのを待って、飽きないように仕事をしている人が多いです。ですから研修をすると、そつなく無難に優等生の答えをしてくるのですが、本音のところでは、実務には関係なく義務感だけで参加しているので、熱気も真剣さも感じないことが多いです。

しかし、その会社は違いました。意欲が違いました。問題解決の研修でしたが、何か自分に役に立つことはないか、会社で使えることはないかという意欲が強かったです。

演習形式で行いましたが、全員が本音ベースの活発な意見をすぐに出し合い、その前に講義した内容を十分に理解して、短時間の間に内容の濃い結論を出してきました。議論の発散の仕方、収束の仕方も見事でした。私は驚いてその事情を聞いてみると、非常に付加価値の高い仕事をしていつも差別化を考えている会社でした。そしてその若手には実質的には上司がおらず、自分たちで入社の時から考えて実践してきているのです。私の中には上司が部下を育成するという概念が強くありましたが、この会社では上司は不要(*)のようでした。もともとの地頭が良く、国立大学の理系修士以上の人たちのようですが、彼らは普通ならば大手企業にも十分行けるのに、あえて小さなベンチャー会社を選択したのです。彼らのモチベーションは会社のブランドではなく、自分の能力が成長させられるか、価値のある仕事ができるかということのようでした。

大きな会社に入れば、そのブランドで社会的信用と、生活の保証はされ、その会社が発展を続ければ後年良い地位と仕事が与えられ、経済的なメリットも得られるのですが、そこまで行くには長い年月と忍耐が必要です。最初は、下働きや丁稚の仕事をすることも覚悟しないといけません。しかしベンチャー系は、若い時から責任ある仕事を任され、難しい新しい仕事にチャレンジできます。年功序列はありません、上司からの教育、指導もありませんから自分の能力だけを信頼します。会社も財務的には危ういところが多いですから長期にわたる生活の保証はありませんが、自分の力はみるみるついてきます。どちらを選ぶかは個人の大きな選択です。最近はベンチャーを選択をする若い優秀な人財が増えてきていると思います。欧米では優秀な学生ほど大会社よりベンチャー企業を選ぶと言いますから日本にもそのトレンドが出てきたのだと思います。日本の長年にわたる大企業のブランドの失墜もこの数年いくつか見られ、若者は頼るのは会社ブランドではなく、自分自身の能力、スキルだと気づきだしているのかもしれません。

それでは、チュース!!

(*)私は、無能な上司ならば、いないほうが良いと思っています。