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364.サラリーマン出世の掟、上にはしっぽをふらないといけない

これはかなり安定している業界、官公庁、商社、金融、保険、一流メーカー、特許で守られているビジネス、で働き、ライン部長以上を目指している人の掟です。もちろん中級マネジメント必須のリーダーシップ、マネジメント、問題解決能力も持ち、ピーターの法則=自分の能力の限界で出世は止まる、には当てはまらないまだまだ能力がある人です。課長や担当部長くらいなら、そこそこの実力、実績があって、まじめにやればなれるでしょう。しかし大手の会社にはそのレベルの人はゴマンといます。それより上は、上からの引きがないとあがれません。もしくは、有力な派閥に属さないとだめです。自民党政治と同じ仕組みです。そこでは、能力もありますが年功序列、そして上への絶対服従、そしてもっと進んで上にしっぽを振ったり、ヨイショが必要なのです。

私の経験では、海外駐在時の上司は毎日東京のボスから宿題は終わったと言って帰るのです。現場のミッション、ビジョン、ゴールの達成にはまるで興味がありません。その東京のボスが現地に海外出張してくると1週間会社を離れてボスに観光アテンドします。現地のローカルスタッフはあきれ顔でも全く気にしません。そのかいあってめでたく出世しました。ある役員は、自分が関連する新たな部署やポストに空きがでると、まず自分が兼任します。そして自分にしっぽを振ってくる人間にポストを与えシンパを増やします。交際費予算の権限を持つ管理職は自分にすり寄る、言うことを聞く部下や関係者に特別に多く配分、自分に忠誠を誓う部下、周囲を増やし権力を増大していきます。きれいごとだけでは、ビジネス、人事は進みません。

会社には見える、見えない派閥があります。上の人間もボスザルと同じで自分の勢力拡大に必死です。これは人間の性です。悪いことではありません。一種の上下関係のしがらみを作るわけですが、言いかえれば強いキズナで結ばれていくのです。そこは理屈の世界ではありません。情の世界です。もちろん派閥のトップを目指す人間は、権力がないとできない大きな仕事をしたいとも思っています。しかし権力につく、特権、人事権、予算(金)は何よりも魅力です。自分が右向けと言ったら、全員がすぐに右を向く快感は体験しないとわからないとある社長は言っていました。ですから、上を目指すサラリーマンは、積極的にヒラメになり、有力ボスには進んでしっぽを振らなければならないのです。周囲からの小さな批判など気にしてはだめなのです。選択と集中です。上のご機嫌を伺うのです。そして派閥に入れたら、今度はその中で権力闘争をして勝ち上がるのです。時々、自分はなる気もないのに役員になり、社長になりました。無欲がよかったのだと思います。などという人がいますが、それはウソです。実際にはそんな人は、オーナー会社の跡取り息子、娘くらいで、普通の会社では野心のない人は上にいけません。野心があるのが健全でよいのです。よっぽど上の人に気にいられて、可愛がられて無心で役員というケースはありますが、それでも上の人には絶対服従の関係です。この人に謀反の心は全くありません。

きょうの話は、会社で偉くなることに全く興味のない人には関係ない話です。また、危機に瀕して会社が倒産するかもしれないという会社にもあてはまりません。危機的な会社は、年令に関係なく、生意気でも優秀な人財が必要です。そこには誰でも自分の能力を活かせて活躍する場があります。安定した会社なら、はじかれてしまう人でも危機的な会社ならチャンスが巡ってきます。

それでは、チュース!!

218.「ヒラメ学」のススメ

先日、近くのいつもいく理容室の60過ぎの奥さん(この方も理容師)にカットしてもらいながら、彼女はこんな話をしてくれました。
「長年この仕事をしていると、たくさんのお客さんに接しています。大きな会社の偉い方もたくさんきます。そうでない方もたくさんきますが、偉くなられた方の多くは、偉くなる前、若い時から感じの良い人ではなく、尊大で上から目線、言葉使いも乱暴、偉そう、文句も多い。会社でもきっとあのような態度取っているのに、どうして偉くなれるのでしょう。一方、自分たちにも丁寧で、気さくで感じの良い人は、それなりで終わってしまう人が多い。世の中不思議ですね」ということでした。

その場はそうですよね、不思議ですねと流しましたが、奥さんの認識にはひとつ間違いがあります。床屋さんで尊大で偉そうな人は、自分より下や、権力がない人、業者、お店(飲食含む)の人にはそういう態度ですが、自分の会社では、上の人、特に自分の昇進に影響力のある人には、尊大と真逆の態度、卑屈に近い態度でゴマすりをします。ちょっと前までの笑点で座布団をくれる司会の歌丸に、歯の浮くようなことを言ってゴマをする昇太のやり方です。円楽の立て着く態度は座布団を全部取られるだけではなく、リアルな組織ではしてはいけないのです。もちろん笑点の中では演技ですが、実社会を笑いの中でデフォルメしてくれています。だから卑屈になったほうはその精神的バランスを取るために、部下や自分が影響力を発揮できるところでは、逆の尊大な態度を取る人がたくさんいるのです。このような人たちを、サラリーマンの時に嫌になるくらい見たり、経験してきました。だいたいそういう人は、周囲から嫌われますが、そんなことは全く気にせず出世していきます。それができないと上にはいけません。

しかし、サラリーマンを離れて少し引いた目で見ますと、サラリーマンは出世して、大きな権限を持たないと、ダイナミックなロマンあふれる仕事はできません。その地位にたどり着くまでは、上司の前では偉そうにせず、たてつくこともせず、上司の意向を心得た上で、その通り行動するに限ります。いま豪放磊落な辣腕経営者と言われる人たちもその地位、権力をつかむまでは、上に対してはひたすらおとなしくしてひれ伏していましたし、上の前や、蔭でライバルの足を引っ張ることも平然としてしました。サラリーマンで上に行く人は、自分が関わるみんなから好かれようとか、良く思われたいなど、善人になろうなどとは思いません。ただ自分を引き上げてくれる上司、良い影響を与えてくれる権力者には徹敵的に尽くします。こびを売ることなどは平然とできる人たちです。サラリーマンとして大きな目標があり、その実現のためにはなんの躊躇もありません。

世間では、この分類に入る人を上だけを見ている「ヒラメ」と言って、嘲笑する人もいますが、私は「ヒラメ」が出来る人は、すごいと思います。友人には向きませんが、サラリーマンとしては尊敬できます。私が社会人として育った時代、出世した人は自分の上司も含めては、みな「ヒラメ」としては一流でしたし、今、偉くなっている同僚もそうです。しかし昨今、若い人はどうも偉くなったり、昇進することにあまり興味がない人が多くなってきました。ですから、サラリーマンに「ヒラメ」は少なくなり、優しい良い人が多くなっていると感じます。

もう一度いいますが、熱意を持った上昇志向旺盛のサラリーマンは、権限、権力がなければ自分がやりたい、そして会社、社会に貢献できる大きな仕事はでできません。是非、上を目指す若いサラリーマンは「ヒラメ」をしっかり演じてください。。これは、いいとか悪いとか、好き嫌いの話ではなく、現実はそうだと言うことです。上は自分の言うことを聞かない、正論を直言してくる部下を嫌うか、遠ざけます。もしどうしても正論を言うにしても、何を言うかではなく、どういうかが重要でそこに注意を払わないとだめです。ポジティブに見れば上司の心を読み行動することは営業にも役立つと思います。ただ、部下や、業者など、自分より力のない人たちに、上から偉そうくらいなら全然良いのですが、常識のリミッタ―が外れて乱暴狼藉の暴走が始まる人が時々います。傍若無人はほどほどにして頂き、是非、上に行く手段としての役に立つ「ヒラメ学」を習熟、そして実行していってください。

それでは、チュース

144.自分の評判をプロデュースする

先日、ある発表会で、英国人と日本人のプレゼンテーションを見ました。日本人も昔に比べれば、プレゼンはかなりうまくなってきましたが、やはり英国人と比べると、自己アピールは控えめ、謙虚です。英国で現地スタッフの採用関わった時、彼らは3日通ったセミナーについて、自分はこの分野のエキスパートであると自信を持って言い切ります。日本人の場合、謙虚が第一、あまり出すぎないのが美徳、「巧言令色少なし仁」は、まだ冷やかにみられるのでしょうか。もっと自分をうまく表現して欲しいなと思ってしまいました。

それもあって、きょうは、ブログ10で「サラリーマンはヒラメ、社内営業もしっかりやる」の続編、上級編です。私は、会社の仕事で一番おもしろいのは、大きな責任ある地位をもらい、多くのお金と人を使える権限を得て大きなチャレンジングな仕事をすることだとずっと思っています。その実現はその決定権を持つ上司がポジションとチャンスを与えてくれるのです。生殺与奪はその人の手中にあり、その決め手は、成果、評価ではなく、評判です。印象と言ってもいいでしょう。ピラミッドの上に駆け上がって行く人は、皆、頭脳優秀、努力もするし、しっかり成果も出しています。差はほとんどないと言っていいでしょう。その際に、どうやって自分を目立つようにするか。他者より抜き出れるか。つまり自分の評判をプロデュースできるかが大事になってきます。私の周囲、知人で成功した人の「自分の評判のプロデュース」の実例を挙げてみます。明確なのは、決定権者をはっきりさせ焦点を絞っていることです。そこまでやるかの感もありますが。

1. ある欧州で行われたグローバルセレモニーのパーティーで、Aさんは、出席者約80人のテーブル割を担当しました。丸テーブル一卓に8人座ります。自分の上司と本社トップを一番テーブルに割り当て、同席者はイギリス、フランス、ドイツの主要国の現法・代理店の社長としました。しかしその上司は、Aさんに、同席は、ギリシャ、ポルトガル、ベルギーと指名、売上規模としては小国でした。あとでわかったのは、その小国の社長は、上司と仲が良く、必ずトップに自分のことを絶賛することがわかっていました。もちろん仕組んでいます。もちろん上司は良い評判を勝ち取り、出世しました。

2. ある海外現法社長が、自分の担当国に本社トップと訪問した時の話、現法社長はその訪問国にある自社のすべての宣伝カー数台をその訪問エリアに集結、本社トップと奥さんが通る観光ルートにわざと何回も道路上ですれ違うように指示しました。それを見たトップの奥さんは、「また来た、また来た」と言って大喜びしました。現法社長は高い評判を得ました。

3. ある海外現法社長が、自社製品のシェアが低い担当国に、本社トップと訪問した際、目抜き通りにある、他社系販売店を1日だけ買収、自社製品をメイン展示にしたところで、トップと訪問、トップは頑張ってるなと喜びました。そのあとディナーをした観光船を自社カラーとポスターで飾り付けました。

4. 海外現法オフィスに、本社トップが訪問した時、入口階段に緋毛氈の絨毯を引き、階段両側に駐在員を整列させ、拍手で迎えました。そんなことまでと本社トップは照れながら、内心は大いに喜んでいました。

逆に、悪い評判が立ちそうな時、それを即座に他責にして、打ち消した例もあります。

5. 本社トップが、ある国を訪問した時、駐在員の部長が2人ランチにアテンドしました。2人とも良く行く洒落れたレストランでした。本社トップを案内すると、トップは「君たちはいつもこんな高級なところで昼食を取っているのかね」と聞きました。即座に片方の部長は、「いえ、私はこの店、初めてきました。」と即答しました。もちろん、この後、この2人の部長の関係性が悪くなったのは当然ですが、上昇志向の強い人にとって、ライバルをはめることなど、全く気にしないのです。

もちろん、こんな作為的なことは大嫌い、自分はまじめに成果をだし、わかる人がわかってくれればそれでいい。そんな姑息なことはしたくはないという考えもあるでしょう。実は私もサラリーマン時代は全くそうでした。しかし会社ではそうでないやり方をした方が、そのあとで多くのチャンスをもらえるという現実を見ると、あながちそれらは否定はできないし、自分も少しはやるべきだったな思っている私がいるもの事実です。ある上司から「おまえは仕事はできるが、俺は嫌いだ」と言われたことがあります。サラリーマン、宮仕えの身としてはその時点で失格です。

それでは、チュース

10.サラリーマンはヒラメ、社内営業もしっかりやる  

サラリーマン時代の私は、仕事はまじめに取り組んで実質的な成果を出せばいい。そうすれば正しく評価されると思っていました。だから上司の機嫌を取ることもせず、媚びることもなく、まわりから自分がどのように見えるかはあまり気にしていませんでした。それを見ていた仕事もできるが、周囲からの評価も高くトップ昇進している同僚が私にアドバイスしてくれました。

「君は仕事はいいしているし、成果も出しているけど、朴訥、というか実直、愚直、そのまんまなんだよな、ボクみたいに上司にもっとアピールしないとだめだよ」といって具体的な良い評価を得る秘訣を教えてくれました。

  • 自分の席に戻る時は、入り口のドアからまっすぐ直線を歩くのではなく、ジグザグに必ず走っていけ。そうすれば上司、周囲はあいつはいつも忙しく働いているなと思う。
  • 上司たちと深夜に及ぶ会議の時は、たとえ終了が2時でも3時でも議事録を書き、始業前に出勤して上司のトレーの一番上に置いておくこと。議事録の中味は忘れても、疲れているのにあいつはよくやるなあ。という評価が上司の心に積み重なっていく。それが大切なんだ。
  • 仕事なんか、大学入試と同じでパターン認識が一番重要、予備校で叩き込まれたように問題を見た瞬間にどのパターンかを判断、すぐに行動に移すことが何より重要、君は深く考えすぎなんだ。もっと早くさばけよ。
  • 戦国時代の武将たちが勇ましく旗をかかげて戦ったのも背後の山の上で評価する人に 目立つためのもので、上司へのアピールは昔から日本の伝統なんだよ。

そんなことまでしなくても私はいいと思ってその後も態度は変えませんでした。それでも課長になりましたし、海外に駐在するようになると、ローカルスタッフや現地のマネジメントと英語でロジカルに実質的に成果を上げれば良いとより思うようになってしまい、すっかり日本のマネジメントの習慣、常識を忘れてしまいました。つまり日本の会社のサラリーマンとしての大事なことを忘れたのです。私を評価するのは、日本の会社の上司であり、それは成果=評価=評判ではない。上司が本当にして欲しいと思っていることを読んで行動しなければならない。会社の各部門のどこが、誰が自分の仕事に大きな影響力を持っているかをよく認識してその人たちに正しく自分の行動を理解、納得、協力してもらえる関係性を作らなければならない。そうしないと良い評価にはならない。そしてもっとも大事な良い評判は得られない。そこを忘れてしまっていました。ある程度ポジションが上がれば、次の良い仕事は良い評判がない限りもらえません。昔ある役員が、仕事の報酬は仕事であると言われ、全然意味がわかりませんでした。仕事の報酬は給与と地位と思っていました。今思えばその意味は、次に良い仕事を与えられるには、その前の仕事で良い評判(成果、評価ではなく)を得ていないといけない ということです。

最近どこの会社でも若い社員は、上司を見て、あんなたいへんは仕事はしたくない、偉くなんかなりたくないと思っている人が多く、口に出して言うので困ったなと思っています。

私が思うには、会社の仕事で一番おもしろいのは、大きな責任ある地位をもらい、多くのお金と人を使える権限を得て大きなチャレンジングな仕事をすることだと思います。そのために、若い人は、ヒラメ*1の心得や、社内営業*2も実践してどんどん出世レースに参加してください。そういう人がたくさん出てこないと会社は成長できず、強くなりません。大きく言えば日本も強くなりません。若い時からあまり小さくまとまらないでください。たとえ夢が思い通りにならなくても、少しやっていて運が悪いなと感じても大きくトライしてみてください。やった充実感は大きいです。 後悔はありません。

それでは チュース

*1:ヒラメ 上にしかない目がないことから、周囲や部下には関心がなく、上司の意向ばかり見ている人

*2:社内営業:本来は営業は外に向かって行う行為だが、そうではなく自分を社内に売り込むことに熱心な人