カテゴリー別アーカイブ: 社員のやりがい

504.人財で会社が困っていること

ほんの一部のトップ企業を除いては、どの業種、どの規模の会社でも一番の悩みは人に関する事です。昭和の時代は、定期採用は苦労もなく新卒、若手、日本人、総合職なら男子で応募者が集まり、入ってからはその部門に教育は任せて徒弟制度のような親分子分関係や背中を見て仕事を覚えさせていけば、ほとんど中堅から大手の会社は人が辞めませんでした。その理由は、転職は我慢の足りない象徴であり、転職市場もさほど大きくなく、ほとんどの人は嫌なことがあっても我慢しながらその会社で上を目指しました。

しかし平成も最後を迎えるきょうこの頃は、その状況は一変しています。状況は次の通りです。①採用をかけても人が取れない。応募者が少ない。いい人がこない。②入社数年すると、退職者が急増する。3年経つと3割辞める会社も珍しくありません。厳しい業界なら5割辞めます。そして30才を前に転職者の最も売り手の年代でまた一団が辞めていきます。③社員の育成プラン、キャリアプランがないと国内、特に海外採用の幹部候補人材からは強いクレームがでます。

しかし今までそんなことを考えたはことないし、それがなくても会社はやっていけましたから、人事・総務の担当部門はあたふたしますが何もできません。ブラックだと知れわたっている会社でなくても、上記のことは普通に起きますが、何も対応していない会社は多く、退社理由を明確にしたり、育成はすぐに業績に影響はでないとして放置してしまいます。人材育成は、重要課題ですが、緊急課題(納期がある)ではないので、短期利益だけが目的の会社は後回しになります。人材育成はトップの問題です。現場は、OJTかトラブル対応が精一杯です。

この対応策ですが、①②は、会社の将来ビジョンを明確に示し若手が成長した時代にも元気に会社は存在し、若手の活躍の場があることをいきいきと示して上げることです。残念ながらほとんどの会社のビジョンは抽象レベルが高く、もやっとしていて、若い世代の人たちのわくわくさせるものではありません。もっとビビッドの心の響くビジョンが必要です。それから、先輩や上司に模範になる、憧れる人が欠如している会社も辞める人が多い理由です。それらの人が自分の反面教師になってしまっているのです。先輩たちも明るく元気に働いている姿を見せないといけないのです。③はこれからの会社には必須項目です。優秀な社員は自分自身の成長を一番に求めています。昭和の時代の常識は通用しません。平成が終わり、新年度から新しい年号の新人にとっての昭和は、我々昭和で働いたことのある年代には、明治のように映ります。昭和は遠くなりにけりの言葉は必然でやってきます。なんでそこまで社員のことを考えるの、俺達の時代はパワハラ当たり前の中で生き抜いてきた、不公平だと思う人がたくさんいるかもしれませんが、そういう時代だと割りきって認識を改めてください。

最初にほんの一部トップ企業は除くといいましたが、大手商社や、銀行でも同様なことが起き始めています。会社のブランド、給与だけでは優秀な人材を保持できなくなっているのが現実です。有名トップブランド企業も内部変革が必要な時代になりました。

それでは、チュース!!

 

498.給与、休み、処遇以外のモチベーション

最近、どこの会社も若い人を中心に離職者が多発し、その原因は、給与と休みと処遇と判断、新たな補充人員のリクルートにやっきになっています。まさにいたちごっこですが転職会社は大繁盛です。確かに生活を維持するための経済的基盤、プライベートを充実させるための休日、休暇の多さ、社会的価値承認の証である、役職は大切です。その充実は必須でブラックはいけません。しかしそれだけがモチベーションでしょうか。少しきれいごとすぎますが、次のような話を実際に聞きました。

老人介護施設、病院の給食サービスの会社の仕事は過酷です、朝食は朝の3時からの出勤で人手不足は深刻です。しかしそこに携わる人たちの使命感、社会貢献意識はとても強く、震災で仮設住宅に住む従業員は家族の食事も十分でない中、施設の人に食事を確実に維持するため休まず通いつづけ深く感謝されるのだそうです。その施設で死期の迫った人に最後の食事を美味しく食べてもらうため特別に心を込めて準備するそうです。高速道路の維持、メンテの会社の人は震災で高速道路ごと崩れてしまった状態を一致団結の徹夜修復作業で3日で修復、物流、被災地援助の車両が通ることができるようになれ、被災地住民、自治体、支援者からたいへん感謝されました。このできごとは海外メディアにも取り上げられ、日本の技術力、団結力、集中力、社会貢献精神は高く評価されました。

九州の電力会社の電気工事を受け持つ会社は、台風が来ると、上陸前に会社で電気復旧のためのコンボイ軍団を結成、電気が止まった地域にいち早く救援に向かい、街の入り口で住民たちから拍手で迎えられ、電気が通ると歓声があがり、笑顔と拍手と涙で見送られるのだそうです。この会社はその時がチームとしてのモチベーションが最高に盛り上がり、しばらくチーム内はその余韻にひたり良い関係が続くそうです。そこのマネジャーは心の中で時々台風が来るのを待っているそうです。

人間モチベーションについては、たくさんの説、書物、セミナーがあり、何が本当か、まあ全部人によってはマッチしているのだと思います。ただ共通していることに、人々から感謝される仕事は、個人的物理的対価以外に、確実に人をヤル気にさせることは事実です。

医療、福祉関係、教育、消防、救急、警察などの緊急時の対応サービス、公共機関などもそうでしょう。社会的使命、社会貢献に直結しているような仕事です。もともとそういう意識が強い、人の役に立ちたいという想いの強い人たちが目指す仕事です。お金、報酬はもちろん大切ですが、人の役に立つ、感謝されるというのも大きなモチベーションになります。心からのありがとうを言ってもらえることです。私の仕事、コンサル、研修講師もうまくいって効果が出た時、行動が変わった時は「ありがとう」と言ってもらえます。まあ人の役に立つ、感謝される良い仕事だと思っています。あなたの仕事はどうですか?

それでは、チュース!!

 

458.仕事を覚えた5~8年目の優秀社員が退職する理由

最近は入社3年以内に辞めてしまう新卒が、業種によっては3~5割と言われています。理由は、いわゆる、①ブラック企業で休暇取れない、残業代払われない、サービス残業もあたりまえ、パワハラがまかり通ってる。②上司、同僚との人間関係、パワハラ・いじめ、ほっておかれる、お局さんからいじめられる ③単純繰り返し作業で、自分成長感がない、キャリアにならない が理由のトップ3です。

しかし最近気になるのは、その時代は通過した5~8年目の仕事を覚えて、さあこれからリーダーになって欲しいという人材が優秀な順に辞めていくケースが増えているのです。それも突然きます。理由は他の会社が決まったからという理由が一番で、退職願いを受けた上司も自分の責任になるので、それ以上は何も聞かずにそのまま人事部に報告、人事部が理由を聞く前にさっさといなくなってしまうのです。本当にこのケースが増えています。その理由は新人が辞める理由ほど単純ではありません。

いくつかのケースを聞いてみると、本人は入社前に会社説明を受けて、その会社の将来性を信じて入社してきました。入社前の会社案内には素晴らしい夢が描かれており採用担当の人事スタッフも魅力的な若手を揃えています。しかし希望に満ちて入社して職場に配属されると、すぐにこれは違うなと感じますが、真面目な若手たちですから石の上にも3年で、とりあえずは与えられる大量の仕事で時間は埋まりますから我慢します。しかし30才前になってふと冷静に考えた時に果たしてこの会社で働いて自分の将来はあるかと考えます。まわりを見ても魅力的ないきいきした先輩、管理職は少なく、なんか疲れている人が多く、ああなりたいという先輩はいません。多くの会社は5年~10年後の中期計画はありますが、それは数字だけで、リアルにイメージできるビジョンはないところがほとんどです。役員室に飾ってある額に書かれたビジョンを見ても、意味不明で心は躍りません。最近の若手は学校の教育もあり自分のキャリアを明確に描いている人が多くいます。会社の言う通り一生懸命働いても裏切られることはなんとなくは知っています。

ですから、その頃に自分のキャリアプランと会社のビジョンが重ならないことに気づき始めるのです。自分自身の危機感を感じるのです。それはしばらく会社にいないとわからないことです。そのギャップを解決するために深く相談できる、先輩、上司もまわりにいません。ひとりで考えるしかないのです。そこで他社からの美味しい転職の話、自分のキャリアが活かせる、伸ばせる話があれば飛びついていくのです。もちろん転職したら事情が変わるリスクも承知の上です。とりあえず今の会社は嫌なのです。信用、信頼できない会社になってしまっているのです。

私は、これが仕事を覚えた中堅になる優秀な社員が辞めていく一番の理由だと思います。その背景にはそのような若手とキャリア、仕事について真剣に深く話せる職場の先輩、上司がいないこともあります。退職通知をされた上の方は、その兆候も察知せず、辞める理由もわからず、理由がわかると自分の責任にもなるので、そっと見過ごしていくのです。なかなか深刻な状況です。最近の若者はというのは常套語ですが、最近の上司、先輩はとも思っていしまいます。もっと部下、後輩との対話、会話を増やしてください。早めに気づけば対応は取れます。そこは若者も人間ですから論理だけでなく情でも動きます。

それでは、チュース!!

432.冨士ゼロックスのリストラと社員のモチベーション

冨士フイルムHDは米ゼロックスの買収合意破棄による損害賠償1100億円と合意破棄違約金200億円を米国の裁判所に提訴しました。外人に舐められることの大嫌いな古森会長ですし、提訴は正当です。しかしアメリカでの裁判ですので公正に行われるかは疑問です。この買収の成否に関わらず、1月に発表された冨士ゼロックスの1万人のリストラは粛々と進行し、先日新潟事業所の閉鎖も発表されました。これから早期退職希望者の募集も始まっていくでしょう。そして先週冨士ゼロックスの社長交代の発表がありました。冨士ゼロックス生え抜きの社長から古森会長の右腕として冨士フイルムの大変革を実行したT氏に変わりました。T氏は冨士フイルムにしては珍しく10数年前に請われて他社から入社しました。冨士フイルムの第2の創業の表看板は、銀塩フイルムから脱却、ドメインの大変革であり、医薬品、化粧品への華々しいデビューでしたが、その裏で組織統合、リストラ、希望退職の実施という、長年苦楽をともにした仲間への情を感じてしまう生え抜き管理職、役員ではできない裏の重要な仕事で次々と成果を上げトップから高い評価を得ました。そして冨士フイルムHD副社長になり今回冨士ゼロックスの社長に抜擢されました。私は直接お会いしたことはありませんが、彼と一緒に働いた富士フイルムの友人たちの話では、今までの富士フイルムにはいないタイプのすごいキレ者で、権限を自分に掌握することがたくみで、仕事の目的のためなら摩擦、軋轢はいとわない強靭な精神な人のようです。これから本番になる冨士ゼロックスの構造改革(リストラ)の切り札です。

冨士ゼロックス社員は、1月のリストラの発表以来、モチベーションダウンが始まっているという話を聞きます。冨士ゼロックスと一緒に仕事もしましたし、冨士ゼロックスの友人たちからの話では、冨士ゼロックスは創業以来、明るく、自由闊達で、風通しが良く、マネジメントも社員のモチベーションに気を使い良い環境に配慮してくれた会社でした。だから愛社精神旺盛で社員は会社を信用、信頼、大好きだと言う人が多かったです。

一方の冨士フイルムは、私は古森会長が部長時代から、彼がピラミッドの頂点になる組織しか知らないのですが、会社・上司は社員にミッション・仕事(should)を与えれば、社員、管理職は自分でどうやるか(how)考え、スキルは自分で身につけ、ヤル気(will、motivation)は個人の責任で、会社や上司が関与、引き出すものではないという厳しい組織風土でした。それでも会社の高ブランド、高収益、卓越した技術力、高給与でしたから、優秀な新人は大勢集まり問題なくうまく機能し続けました。苦しくてもみんな上を目指して頑張るのです。冨士フイルムにはYMO「いまに、みていろ、おれだって」という言葉があって先輩社員から若い時は何があっても我慢するのだと言われました。つまり冨士ゼロックスと富士フイルムは全く違う組織風土の会社だったのです。

しかし時代は変わりました。これからの冨士ゼロックスは冨士フイルム流のやりかたで統治されていくでしょう。冨士ゼロックスの社員はもはや古き良き昔を懐かしがっていることはできません。冨士フイルムのやりかたに順応していくしかないのです。それでは自分のモチベーションが維持できないと思う人は新たな境地に出て行くしかないです。自分の能力の世間的価値を把握し、自信があるならチャレンジして出ていけば良いと思います。なければしばらく自信がつくまで様子見です。現実を直視して対応していくしかないです。短気を起こしたり、やけになってはいけません。まずは自分の生活を守り、維持していかなくてはなりません。

このような、M&A、リストラの影響は米ゼロックスでも同様に起きますが、社員モチベーションの問題はおきません。欧米での社員平均社歴年数は5~10年であり、管理職、マネジメント、CEOは、ほぼ転職組です。ポジションを上げるのは転職、ヘッドハンティングが常識です。今回の買収も日常よく起こることで自分のポジション、給与アップのチャンスととらえるでしょう。冨士フイルムと買収契約をした元米ゼロックスマネジメントは、高額退職金を得てほぼ退職してますから、これから管理職、社員も同じことをするのが普通なのです。そこはビジネスライク、ドライに対応します。

冨士ゼロックスは今までは良い社風で、居心地が良かったのです。しかしもうそこには戻れません。これからは厳しい言い方ですが、自分のモチベーションは会社に頼らず自分で上げていくしかないのです。

それでは、チュース!!

431.サラリーマンと自営業の習性

私は50才まで大手企業でサラリーマン、そのあと2社で雇われ社長、まあこれも圧倒的な支配するオーナーがいますからサラリーマンです。その後、54才で起業して9年になります。私は強い意志で起業しようと思ったわけではなく、なりゆきだったのですが、両方を経験してまた周囲をみてその特長、よいところ、たいへんなところを見てきました。

サラリーマンの良いところは、第一は安定していること、給与は働いてもそうでなくても定期的に口座に振り込まれます。段々と昇給もしていきます。ブランドのある会社ならそのブランドをまとうことにより、社会的な信用が得られ立派な人に見られがちです。クレジットカード、銀行ローンも簡単にできます。また昇進に伴い仕事の範囲を広く、大きくなり個人ではできない大きな仕事ができます。仕事を通して自己実現したい人にはうってつけです。自分と同じレベルの人が集まっているので競争もありますが、関係性、良い友人は作りやすく、仕事仲間、遊び仲間を作ることは容易です。うまく役員以上になれれば、それだけで社内外の羨望の的になり優越感に浸ることができます。ではたいへんなところは、ガチっと決まった会社の規則、枠。ヒエラルキーに従順に従うことが求められますから、自分勝手な自由な発言、行動はできません。ぶっ飛んだ言動はできません。したらそれなりのペナルティーがつきます。人間関係、特に上司との関係に気を配らないといけません。評価は他人、上司がするのでその期待に合わせることを無意識でできるようにならなければなりません。もちろん偉くなることを諦めればその必要はありませんが、周囲から悪く言われたり、悪い噂は普通の人にはきついことです。ですから良好な、世間常識に従った人との関係性は組織内で必須です。時には理不尽、不条理な扱いにも我慢しなければなりません。よく俺は組織内自由人という人がいますが、よほどの特技を持っているか、トップの庇護を受けている人です。普通の社員はできません。

では、自営業はどうか、一番の利点はまったく自由なことです。自分がトップですから全て自己責任です。儲かればド派手なことも許され、赤字になれば貧乏に耐えなければなりません。組織ではありませんから、社内人間関係を気にする必要はありません。気楽です。自営業にとって大事なことは自分のお客さまが常にいることです。自分のビジネスでの特技、見識は必要ですが、これができる、あれができるという能力はそれほど必要ないです。お客さえいれば、それを出来る人に任せる、外注すればいいのです。ですからお客を見つける営業力か、お客がどんどんやってくる、特技、技術、魅力があればいいのです。

サラリーマンに向く人と自営業に向く人はもともとのキャラが違うように思います。学生時代からわかります。といっても日本の場合はサラリーマンになるのが前提の人が圧倒的に多いので、個性を伸ばすより組織人にあった教育です。いろんな人を見ているスナックママさんなどの目からは、ひと目見て、ちょっと話してすぐにサラリーマンと自営業の違いはあるそうです。サラリーマンは、髪型、洋服があるおとなしい範囲におさまり、話も枠の範囲からでない、自営業は、髪型自由、ひげもありで、服装もスタイル、色も含めて自由、カラフル、話はほんとかとおもうような(たぶんウソ)おおげさな話が多い。かね使いもけっこう荒いということです。

自分に身についた習慣、常識をベースにみんな生活しているのです。サラリーマンから自営業への変換は40代までだと思います。自営業には野生の感性、商売の嗅覚が必要ですから、50半ばすぎ、定年まで、また役員を経験してから自営業になるのは無理だと思います。組織人にどっぷり浸かっています。私の友人、知人でも60過ぎで起業した人はほとんどいません。

それでは、チュース!!

 

409.新人はしたたか、しっかりしていて期待できる

普通は管理職や役員を相手に仕事をすることの多い私ですが、この時期は新入社員研修のピークで講師として私にもいくつかお呼びがかかります。私の経験や体験談などはあまり役にたちませんが、社会人としての基本的ルール、マナー、エチケット、考え方などをしっかり教えることはできます。しかしそれより最近の若者の生の新人たちはどうなのだろうかと、自分自身の好奇心から新人研修の仕事はしています。巷の噂で昨今の若者はゆとり世代で頼りない、指示待ちで自分からは動かないというのは、真実なのかどうか自分で確認したいと思っているからです。もちろん対象になる会社が大手であることもありますが、今年会った若者たちも、私の新人時代に比べはるかに実に自分の人生を考え、その中で仕事にどう向き合うか考えている人が多かったです。私のほうがはるかに甘くいい加減だったと思います。40年前はまだまだ日本経済に勢いがあり会社に入ればあとはなんとかなるのではと思っていました。

昨今は空白の10年、20年、リーマンショックと日本の先行きへ明るさがなくなり、大きな会社に入っていれば大丈夫と思う人の割合は格段に減りました。ですから、ブランド会社に入っても、会社ブランドへの依存度は減り、自分はその会社で何ができるようになるか、どんな価値が出せるかを入社の時から考えています。その背景には会社の業績が悪化すればすぐにリストラ、放りだされるという危機感を多くの新人は持っているからです。ですから成長感を感じなくなると辞めてしまう若者が多いのです。転職に関する挫折感、抵抗はほぼなくなっています。それだけシビアに会社を自分を見ている人が多くなりました。特に女性の新人がどの業界でも10~20年前に比べたら圧倒的に増えています。一般職、総合職という区別を男女間でする会社も激減しています。女性の新人が半分以上の会社もたくさんあります。彼女たちは仕事に真剣です、腰かけ入社とか、寿退社は死語になりました。自分のライフイベントをしっかり見極めた上で、生涯会社に勤める、仕事をする人がほとんどです。良い意味で男女が平等になりつつあります。ちなみにデート代も男女割り勘が普通なのは当世はあたりまえとどこかに書いてありました。少し新人、若手男性がひよわに見えることはどこの会社でも同じ現象だと思いますが、優秀なしっかりとした若い男性もたくさんいますから大丈夫です。女性の躍進がとても目立つからそう見えるだけです。多くの新人は新人研修までは会社に異端と見られるとまずいと忖度して、誰もが茶髪を黒髪に戻し、男はダークスーツ、女は黒い就活スーツで様子見て、おとなしくしていますが内側は自分の柔軟な考え、意見と、それを言う度胸と腹は座っているように感じます。その能力、気力、体力は十分にあります。あとは先輩、上司が個人の適正にあった形で、適切に仕事の中で鍛えていくだけです。

実は私が心配しているのは、新人ではなくてそれを受け入れる側の問題です。現在は会社側の買い手市場ですから、新人に入れてやったのだ、おまえたちの替わりはいくらでもいるという、上から目線、態度をするところがあります。古い会社のしきたり、体質を若い人たちに会社の伝統として無理やりに押し付けることがあります。新人は便利にこき使えばよい、ブラックでもかまわない、育成など全く考えない人たちもいます。希望を持って入ってきた新人を無視または、かまわないで、新人を早期退職に追い込む職場もあります。せっかく自分の人生をかけて入社してきた新人たちです。是非最初はしっかりと厳しくまた優しく指導し、きちんと向き合って関わってあげてください。新人の時の良い、悪い思い出はずっと一生残っていきます。それでは、みなさん温かく新人を迎えてあげてください。
それでは、チュース!!

372.キラキラの若手ビジネス集団と遭遇

先日、ある創業10数年の技術商社で研修を行いました。入社5~10年くらいの若手社員が中心でした。大手企業の安定したところのこの年代の人は、素質もあり、有名な大学はでていますが、課長・マネージャーになるのはまだ時間がかかり、上がつかえているので、小さな仕事しかさせてもらえず、じっとおとなしくそつなく、ゆっくりと時期が来るのを待って、飽きないように仕事をしている人が多いです。ですから研修をすると、そつなく無難に優等生の答えをしてくるのですが、本音のところでは、実務には関係なく義務感だけで参加しているので、熱気も真剣さも感じないことが多いです。

しかし、その会社は違いました。意欲が違いました。問題解決の研修でしたが、何か自分に役に立つことはないか、会社で使えることはないかという意欲が強かったです。

演習形式で行いましたが、全員が本音ベースの活発な意見をすぐに出し合い、その前に講義した内容を十分に理解して、短時間の間に内容の濃い結論を出してきました。議論の発散の仕方、収束の仕方も見事でした。私は驚いてその事情を聞いてみると、非常に付加価値の高い仕事をしていつも差別化を考えている会社でした。そしてその若手には実質的には上司がおらず、自分たちで入社の時から考えて実践してきているのです。私の中には上司が部下を育成するという概念が強くありましたが、この会社では上司は不要(*)のようでした。もともとの地頭が良く、国立大学の理系修士以上の人たちのようですが、彼らは普通ならば大手企業にも十分行けるのに、あえて小さなベンチャー会社を選択したのです。彼らのモチベーションは会社のブランドではなく、自分の能力が成長させられるか、価値のある仕事ができるかということのようでした。

大きな会社に入れば、そのブランドで社会的信用と、生活の保証はされ、その会社が発展を続ければ後年良い地位と仕事が与えられ、経済的なメリットも得られるのですが、そこまで行くには長い年月と忍耐が必要です。最初は、下働きや丁稚の仕事をすることも覚悟しないといけません。しかしベンチャー系は、若い時から責任ある仕事を任され、難しい新しい仕事にチャレンジできます。年功序列はありません、上司からの教育、指導もありませんから自分の能力だけを信頼します。会社も財務的には危ういところが多いですから長期にわたる生活の保証はありませんが、自分の力はみるみるついてきます。どちらを選ぶかは個人の大きな選択です。最近はベンチャーを選択をする若い優秀な人財が増えてきていると思います。欧米では優秀な学生ほど大会社よりベンチャー企業を選ぶと言いますから日本にもそのトレンドが出てきたのだと思います。日本の長年にわたる大企業のブランドの失墜もこの数年いくつか見られ、若者は頼るのは会社ブランドではなく、自分自身の能力、スキルだと気づきだしているのかもしれません。

それでは、チュース!!

(*)私は、無能な上司ならば、いないほうが良いと思っています。