私は、いろいろな問題解決のセミナー、コンサルをしていますが、その9割は問題解決のプロセスの演習と論理です。これはもちろん意味があります。しかしその場合は既に、問題、課題ができている場合がほとんどです。各種解決法の名前は違いますが、その課題のあるべき姿と現実から問題を定義する、問題の所在をロジックツリー、ミーシーで分解して、あたりをつける。その問題について、事実をたくさんあげて、なぜなぜ問答で真因を突き止める。その真因についての対応策をブレストでたくさんあげる。それを評価して、やる優先順位を決める。後は、実行アクションプランを作り、実行、検証を行う。もちろんプランには、納期と担当者を決める。ほかに加えるとしたら、決定分析として、対応策の評価項目を、詳細にきめる手法。問題をなぜなぜではなく、起きている場合と起きていない場合の境に焦点をあてる問題分析手法、実行時のリスク減少、リスク対応を詳細に決めておくリスク分析、問題の前提を疑ってみる真の問題発見、などなど巷にあふれています。いわゆる、問題解決、ロジカルシンキングの分野です。
しかしながら、これはセミナーでの話で、実務では自分、自組織の問題は明らかになっていません。実は本当に大事なことは、実務の中から良い問題を見つけることです。見つけるポイントは重要なこと、緊急なことの切り口です。その時に一番大事なことは、自分が状況の違和感を感じる感性があるかです。また部下にその感性をもたせることです。
問題とか、課題は、あるべき姿=理想がない人には、生まれてきません。このままでいいという人には、何も問題がありません。最近の人、若者、中堅、シニアに限らずこの感性を持たない人が増えています。だから、いくら問題解決の手法を学んで、習得しても実務では、問題創出ができないので、役に立たないのです。感性さえあれば、たくさん関心事、心配なこと、気になることが出てくれば、それを整理する方法はあります。
感性を育成する、研修はいまのところありません。自分の持った才能と、経験、体験からしか感性は生まれてきません。感性がない人は、いわゆる鈍い人です。いろいろな人にあったり、本を読んだり、セミナーに出たり、旅をしたりして、磨いていくしかないです。それでもない人は、感性の部分は他の人に任して、出てきた問題を筋道どおりに解決していく役割でもいいです。その時は、なぜその問題が大事なのか、意味、目的、意味を十分理解しないといけません。でも、キーパーソンは会社、組織の良い課題を見つけないといけません。しかし個人の大事な問題、課題は自分自身で見つけて、実行していかないといけません。メンタルになるほど考えすぎない程度にですが、自分で考えてください。
それでは、チュース!!