カテゴリー別アーカイブ: シニア

583.老害の戒め

昨今、世の中・会社が優しくなったせいか、外部コーチから厳しくフィードバックをということで、ビジネスコーチングのお話を頂くことが多いです。好評のおかげで、リピートもあるのですが、時々本当に私との会話、対話、フィードバックは役に立っているのか、効果があるのか不安になることがあります。ビジネス、コンサル、講師の経験は、長くなり、知識、経験、体験、事例は数多く持っています。相手の方の状況、ゴール、意欲、経験に応じた、コーチングはできており、喜んで頂くことが多いのですが、ふと私の経験、体験、知識は、私だけのものであり、相手の方にフィットしているのか不安に思うことがあります。もちろん、上から目線や、答えをすぐに私が出したり、指示命令のような愚かなことはしていません。しかし、相手に十分に自ら考える質問、時間を用意しているか、相手が私と同じことをすれば良いと思わせていないか常に振り返っています。それをしたら、親切を装う老害です。若者が自ら考え、決断して、行動する、つまり成長する機会を奪っています。そこはいつも年長者は考えていないといけません。お仕事を頂けているからと言って、調子をこいてはいけないところです。

そもそも私が、若いころ、年長の先輩、上司の方たちの絶対正解風の高圧的アドバイスは、ほとんど意味、価値がないと思っていました。それは、たまたま先輩、上司の方たちの環境だったからで、今は状況が変わっているよ、と思っていることが多かったです。自分が同じことをしていないか、常に反省しています。私の師匠から、自分のサクセスストーリーともてた話は、墓場まで持っていけとの薫陶は大事だと思っています。その二つの話には人は寄ってきません。

会社のOB会に行くと、昔少しだけ職位の上の人がいまでも威張っています。同じ会費なのに。社外のシニアサークルでも、昔良い会社で、ポジションの高い人ほど、自慢話をして、思い出話に浸っていたり、普通の会社でポジションの下の若い人に偉ぶっています。これも老害でしょう。こういう会には人は集まってこなくなります。フラットな関係は彼らには無理のようです。昔の会社での良い肩書で、今でも生きているようです。

最近、会社の歓送迎会、忘年会、懇親会などへの若者、特に女子社員の出席率が、減ってきています。全体の出席率、半分以下で、来ているのは年配ばかりが多いです。会費は変わらないのに、勤務外で飲んだ席でも、年配の上司は上座で威厳を持ち、部下にお酌をさせ、自分にヨイショしないと機嫌の悪い輩もまだまだいます。セクハラはもってのほかですが、まだまだあるようです。そんな場所に若い人、女性社員は来なくなるのは当然でしょう。年配の方は、十分に老害ではないと意識しすぎてもまだ不十分と思ったくらいがちょうどいいです。老害は無意識のうちの権力行使です。十分に意識して、フラットで若い人でも自由に発言できる、環境を作ることが、年長、上司、シニアの役割です。時代は変わりました。

それでは、チュース!!

561.粋なシニアたちの話

日本でも老人ぽくない、かっこいい、シニアが増えました。いいことです。シニアはみかけも大事ですが、その生き方、中身がもっと大事です。今回の旅で、二人の粋なシニアの話を聞きました。一人はアントワープ生まれ、育ちで、ここで死ぬと言っているボブさん、アントワープの旧市街のFriday Marketに面したアパートに住みそこから毎日広場を見守っています。午後になると出てきて近所の友人たちと、数ユーロを賭けてトランプゲーム、夕方になるとバーをはしごして、地ビールを飲み歩いています。私も2回会いましたが、横町のご隠居さんですから、道行く人、バーで飲んでいる人みんなお友達、しかも子供から年配までその幅は広いです。いつもどこかのバーで誰かとしゃべっています。元は丸紅のベルギー社長だったみたいで、日本通であり、ビジネス、経済、文化なんでも話ができるのはすごいです。好きな地ビール、ボレケは、店によって値段が、生250cc1杯2.3~2.7ユーロと幅があり、2,3ユーロの店は、安くて客の回転が良いので、ビア樽がいつもフレッシュで一番旨いという、地元通ならではのディープなうんちくをいろいろ話してくれます。御年80歳です。少し足は弱っていますが、毎日ビールを気持ちよく飲んでますから、心身ともに健康です。

もう一人は、ゴードン、元の会社で欧州で国は違っていましたが、同じビジネスをした同僚です。彼はもう81歳17年前に会社をリタイヤ、生粋のスコティッシュで、セントアンドリュースのゴルフ場の近くに住み、毎週2回はプレーしているそうです。セントアンドリュースは日本人にとっては高値の花でなかなかできないのですが、地元民は、年360ポンド(4万5千円)払えば、いつでも、どこのコースでもプレーできるそうです。彼は会社を離れてからも、趣味、旅行、家の手入れ(彼はフランス、ポルトガルにも別荘がある)、家族、友達とのつきあいで、退屈したことは一度もないと言っていました。口癖は、Life is short, Live it up!! 人生短いんだから、好きなことやって楽しんで、面白がろうよ、という哲学です。写真の彼は、20年前と風貌は変わらずエネルギッシュで、マシンガントークは健在でした。

粋なシニアは、いろんなタイプがありますが、彼ら二人の共通することは、働いているうちにそれなりの経済基盤を作って、優雅な年金生活をしている。心身ともに健康で特に、精神的にはまったく老け込んでいない。好きでやることが、毎日、毎週、毎月、毎年単位であって、退屈している暇はない。人間関係は、好き嫌いがはっきりしていて、嫌いな人、相性の悪い人とはつきあわない。ボブは離婚して一人暮らしですが、全く不自由してません。友達が格別に多いわけでもないようですが、その場その場で出会った人とは、明るく、楽しくすごす社交術は持ってます。それから、けっして上から目線で偉ぶりません。誰とでもフラットです。日本人のシニアは、元の会社の肩書通りのふるまいをして、ひんしゅくを買うことがありますが、それは全くありません。

それでは、チュース!!

左から、アントワープの地ビール一番人気ボレケ、アントワープ旧市街 Friday Market 広場、赤シャツ真ん中がボブ、ブルーのシャツがゴードン

 

544.リア充な生活

若い人たちと話していると、リア充という言葉が最近良く出てきます。20代、30代くらいまででしょうか。ググってみると、趣味・仕事・人間関係など、実生活が充実している人のことを、言うのだそうです。ネット社会でバーチャルなSNSやゲームで多くの時間を費やす人が多い人に対する反意語のようです。仮想・バーチャルではなく、現実に友達、彼氏、彼女がいて、遊びに煩雑に行ったり、旅行に行ったりしている人や、良い仕事について充実、楽しんでいる人や、趣味、特技に没頭している人、お金があって、ファッション、お洒落がきている人たちのことを言うそうです。若い時は、外見、容姿や、スポーツ、学業が出来る人が目立ちますし、交友関係、恋愛関係も充実しますから、一般的には、そうでない人、周りの人から、そういう人たちは言われるようです。自分から、オレ、リア充とは言わないようです。自虐的にオレ、リア充ではないから、とは言うそうです。若者たちの中に入っての仲間として会話はないので、ホントのところはわかりませんが。

私の若い頃は、インターネットなどなくて、リアルな生活しかなかったので、もちろんこんな言葉はありません。いちいち、リアルとバーチャルを対比する言葉が出てきていることに、時代の変化を感じてしまいます。しかし、ふと自分のことを振り返ると、あこがれの充実の生活と現実の生活が、あったように思います。私は会社人間=社畜でしたから、自分の時間とエネルギーと能力を会社の仕事につぎ込みました。その対価として、昇進と報酬を得て、会社人としてのリア充を目指していました。しかし組織はピラミッドですから、上に行ける人はほんの一握りです。三菱商事で役員もなった友人の話では超優秀な商事の社員でも頭を使う仕事につけるのは5%であとの95%は兵隊で終わるそうです。特に今の時代は先行き不透明で会社にも余裕はなく、リストラ、役職定年はあたりまえです。子会社出向のポストはありません。頑張れば会社は見捨てずに面倒見てくれると言うのは幻想ですし、会社もそんな約束はしていません。勝手に思っているだけです。そして多くの人は、会社での夢を挫折、あきらめて現実を見るのです。しかし早目にその現実を受け入れることは悪いことではありません。自分にあった、隠していた真のリア充に取りかかれるのです。お金はそんなになくても、時間はありますから、じっくり考えて自分の好きなもの、興味のあることをいろいろやって、ホントに相性の合うモノを見つけて、深めて楽しんで行けるチャンスでもあるのです。これからの、サラリーマンは早目に自分のリア充な生活を見つけ、実践して行くことです。遅くとも50才くらいまでには決めましょう。もちろん会社で最後の、役員、常務、専務、社長レースに全力をかけられる人はラッキーな人です。是非チャレンジして、組織人としてのリア充を、目指しましょう。しかし、そうでない人も、楽しい、面白い充実した人生は人生後半で送れます。価値観の変換は必要ですが、どっちの道でも、死ぬ時は自分に合った生き方ができていれば、満足して死ねると思います。

そういう私も、50才で、会社を離れ、いま思えば自分のリア充生活に入れました。お金と健康の管理と自分の趣味、好奇心はわかっていましたから、着々とできましたし、いまも進行中です。自分で言ってはいけないのですが、まあまあリア充です

それでは、チュース!!

540.生涯働きたい人は多いが、なかなか難しい

新幹線出張の途中、座席前のポケットのおいてあるWedgeを見てたら、興味深いレポート「漂流する部長課長」働きたいシニア、手放したい企業が目に入ってきました。要約すると内閣府調査では約4割のシニアは「働きたいうちは働きたい」と思い、70才までとそれ以上を合わせると約8割が働きたいと思っています。安倍首相は生涯現役を掲げており、うまくマッチしているように見えますが、実際の現場は違います。働きたくても働ける場所がないのです。大手企業、たとえば大正製薬、NEC、富士通、東芝、・・・・、中高年を対象にしたリストラがどんどん進んでいます。中西経団連会長は「経済界は終身雇用なんて守れないと思ってる」と断言しています。ひとつの企業で最後まで上り詰められる人はほんの一握りで、ほとんどのサラリーマンは出世途中で夢破れ、役職定年、転職していきます。ですから、生涯現役をするなら、早い段階50才くらいで自分のキャリアの棚卸をして他の会社でも再現可能などこでもスキルを意識して、強化していかなければならない、と転職セミナーの先生は言っています。その通りですが、私は転職、起業で一番大事なことは、自分の強みを使ってくれる会社、もしくはお客さんがいるかどうかです。極端に言えば、お客さえいれば、あとはなんとかなるのです。

ある失敗例として、税関職員として30年働き、早期退職して、仕事で得たアパレルの知識と興味からスタイリストとして起業するも1年経ってもお客ゼロ、収入ゼロで、今はハローワーク通いです。自分で強み、スキルと思ってもそれを買ってくれる人がいない限り、無価値なのが現実です。買ってくれる人を見つける営業力、人脈を全く軽視してはだめなのです。起業は、お客さんの目途が立たなければ必ず失敗します。サラリーマンだとお客は自然についてくると思いますが、そこは大間違いです。

出てきた転職塾の先生や、取材し原稿を書いたWedgeの編集記者は、大所高所からの上から目線で、強い組織からの見解、コメントに感じます。正しいのですが、しっくりきません。その理由は、転職者の受け入れ先からの視線がないからだと思います。私のサラリーマン時代の先輩で、とても良くできる方で役員一歩手前まで行った人でしたが役員になれず、転職先を探している時に私に相談があり「俺の素晴らしい、経験、体験、知識、スキルを欲しがっているところがあれば、行ってやることは、やぶさかではない」ということでした。直感でこれは無理だなと思い丁寧にお断りしました。とても転職先の会社に入って、そこの人たちとうまくいきません。

私の実際の経験、体験、知人友人からの話として、大企業出身で中小企業に転職して失敗する人は次のような人たちです。①言うだけ、指示するだけで自分は動かない、大企業管理職の癖が抜けない ②出羽の神で、自分のいた会社では、が口癖で元いた会社と転職した会社の比較をして、いつも転職先の批判ばかりしている ③俺ってすごい奴なんだからと自慢、自分のキャリアをひけらかせて、もっと現在の環境環境を整えろ、厚遇しろ、働きやすくしろ、と強い要求をいつもする ④コミュニケーションが、元いた会社もので、転職したところでは全く通じない、専門用語、単語を使って浮いてしまう ⑤自分は超人であり、なんでもできるという自信過剰、オーバーパフォーマンスで煙たがれる。こんな人にはなってはいけません。

しかしそれでも、人生100年時代、麻生大臣の発言で話題になっている、年金+2000万円の貯金どころでは、健康で文化的な幸せな老後は送れません。働かなければなりません。いろいろあっても、四の五の言わずに自分なりの働く生きる術を身につけるしかないのです。

それでは、チュース!!

 

533.継続は力なり、テニスのシングルスをシニアまで続けるのは難しい

先日、12才年上の長兄から久しぶりにメールがありました。静岡県の硬式テニス75才以上のシングルスで2連覇したと、かなりドヤ顔風のメールでした。テニスをずっとしていたのは知っていましたが、それほど親しくやりとりをしていないので、そこまでやっているとは知りませんでした。私の男の兄弟4人は父の影響で、中学の頃からテニスをみんな始めました。私は3番目ですが、2番目、4番目は大学は強い体育会でインカレとか関東学生でかなり強かった記憶があります。わたしはそれほどでもなかったですが、若い頃は長兄よりは全然強かったです。長兄は、40代後半くらいから熱心になり地元のテニスクラブに週3~4回通い、着実に力をつけていきました。華麗さ、うまさはなかったですが、粘りとスタミナが強みでしたが、それでも当時は他の兄弟のほうがまだまだうまかったです。

しかし、長兄は60代を過ぎてから俄然、強くなってきました。というかテニスのシングルスはかなり体力、スタミナがいるので、あまり体力を使わずにテクニックでカバーできるダブルスはみんな試合でするのですが、シングルスは体力はきつくてしなくなるのです。その頃から長兄の挑戦を受けても、他の兄弟は誰もシングルスは応戦できなくなくなったのです。そこからは彼の独壇場です。

若い頃の名選手でも、75才を超えてシングルスができる人はほとんどいなくなると思います。年令が上がるにつれて、昔上手かった人は、その衰えに嫌気がさしてやめてしまう人が多いことと、シングルスができる体力がなくなるのです。その点、長兄は若い頃はさして上手くなかったので、衰えによる精神的ダメージはありませんでした。そして、一緒に住んでいるパートナーもテニス大好きで、今はほとんど毎日テニスクラブに通っていて体力は維持、向上しています。また根っからのマイペースで、周囲を気にせず自分本位に生きられて、人生を楽しむことが身についています。彼が病気したことは聞いたことがありません。病気がちならテニスシングルスはできません。繊細な次兄は61才で病気で他界し、私も弟も時々病気をしますし、とてもシングルスをする体力、勇気はありません。

近くにいると、なかなかわがままで難しい兄ですが、75才を越しても楽しく、テニスを元気に本気なってやって楽しんでいる姿は、すごいなと感心します。好きなことを年とっても継続して楽しめるのは、素敵なことです。その点は見習いたいと思います。きょうは、身内の話ですみません。

それでは、チュース!!

515.できるなら、好きな仕事を選ぶのが幸せ

人生、幸せになるには、3つの好きなことが大切と言われています。好きな場所に、好きな人と住んで、好きな仕事をする。もちろん社会的名声や、経済的成功もありますが、質素で堅実な暮らしで良ければ、その3つで十分です。時々話すBS日テレのテレビ番組、「イタリアの小さな村」そんなストーリーばかり集めて人気番組になっています。よく笑い、良く食べ、よく遊ぶ、日本人が忘れてしまったものがそこにある、が番組冒頭のナレーションで毎回流れます。日本は世界の中でも経済的に恵まれ、高学歴、清潔、豊かな暮らしができているのに、国民の生活の満足度になると、とたんに先進国の中では最下位になってしまいます。良く勉強して、いい会社、組織に入って出世するのが多くの人の最近までの成功モデルでしたから。しかしそれはほぼ崩壊しています。

ラッキーな力があり運よく出世できている人は元気ですが、そうでない人が圧倒的に多く、あきらめ感や、やらされ感で生活のためにただ仕事を続けている人がなんと多いのかと思ってしまいます。昔の日本の風潮、伝統、雰囲気として、仕事で好き嫌いを言うものじゃない。どんな仕事でもやっていくうちに面白くなっていくと、親も学校の教師も会社の上司、先輩も同じように言っていました。何かそれにモノ申すと、素直じゃない、生意気だと一斉に攻撃されました。私自身がその経験が重なり、だんだんおとなしくなっていきました。最近になって、子供に自分に合った仕事を選ばせようと、村上龍の「13才のハローワーク」がベストセラーになり、子供向け職業体験テーマパークの「キッザニア」が全国に設置されているのはとてもいいことだと思います。「靴におまえの足をあわせろ」、のやり方は前時代的で古すぎますが、まだその文化が残っている会社、組織はまだまだあります。人は道具だと思っているのです。

ゆとり世代や、今社会人になって行く人は、自分のキャリアプランを立て、会社の中でそれをどう実現していくか、また手に職をつけて自営で一人前になろうと考えているでしょう。働き方改革は、日本の将来を担う、そういう若者をサポートしていくべきものです。ここで困ってしまうのは、何も自分のやりたいことや好きなことを考えずに、自分の人生を会社、組織に全て委ねてしまったのに、もはや会社からか期待した見返りができなくなってしまったベテラン、中高年の人たちです。高度経済成長期なら期待できた、グループ会社、子会社への待遇の良い出向、転籍もできません。ポストがないのです。世の中変わってしまったのです。

では、ヤル気がなくなってしまった、ベテラン、中高年のシニアはどうしたらよいのでしょうか? 今からでも遅くないから、自分に合った仕事は何か、好きな仕事は何か、貢献できる仕事は何かを、しっかり自分と向き合って見つけてみることだと思います。まだ残りの人生は長すぎます。ブーたれて、消極的に生きるだけではもったいないです。周りも迷惑です。そして、お金や周囲の目を気にしないで、好きな仕事に就くことです。もちろん会社の定年後でもいいですが、それでは遅すぎます。私の友人で会社役員を経験したあと、自分の人間関係は嫌いがわかって、ビル清掃会社に再就職して毎日楽しくビル掃除をして日々充実している人がいます。世間体など、もう気にしなくていい時代になったのだと思います。もうしがらみから離れて、自由に好きな仕事をする楽しさを味わいましょう。そのしないと、人生最期の時に後悔すると思います。

それでは、チュース!!

488.今年の目標、テーマは現状維持です

皆さま、新年あけましておめでとうございます。60才で始めたブログも、4回目の新年をむかえ何か、勇ましい、夢のある目標をと考えたのですが、どうも私には無理があり現状維持ができたらそれで十分と思いました。多くの年配の経営者の方は、私より年長でも常に自分を成長させ、生涯現役、生涯勉強と言われますが、シニアが権限を持ち続けるのは若手成長を阻害し、老害の側面が強くなるので、シニアになったら早めにリタイヤして後進に道を譲って欲しいと思っています。譲った若手は絶対になんとかします。そこは期待できます。

そういうわけで、シニアになったら毎年現状維持できれば十分です。製品サイクルで言えば衰退期に入るわけですから現状維持できたらOKです。しかしながら現状維持はかなり難しいことです。経済的にはサラリーマンならば定年延長すれば仕事内容も年収も大幅減少しますが老齢年金までには時間があります。私は自営業なので浮き沈みはありますが、今は良い仕事をたくさん頂き感謝しています。健康面でもあちこち痛いところがあるのが普通になってきますし、気力、体力、頭の回転、記憶力も落ちます。親の介護も必然です。友人関係も変わってきますし、知人が増えても友人が増えることはありません。昔経てた家もあちこちいたんできてリフォームが必要になってきます。日本の高速道路、橋、トンネルと同じで新設より維持管理、メンテが大事な仕事です。ですから、シニアは現状維持できれば十分なのだと思います。

ただ加えて大切なのは、やりたいことやりたくないこと、好きなこと嫌いなこと、会いたい人会いたくない人、好きな食べ物嫌いな食べ物、行きたいところ行きたくないところなどを、はっきりさせてエネルギーをポジティブなところに集中していくことで、私はそうするつもりです。頑固とか、つきあい悪いとかで嫌われるかもしれませんが、もうそれでいいと思います。シニアに限らず若い人もそういう癖はできるだけ早くつけて好き嫌いをはっきりさせることは大事です。嫌なことを我慢してやっていると、便利な人、使いやすい人、文句を言わない人で、いいように使われて最後になって後悔することになってしまうかもしれません。

少し、最初のテーマ、今年は現状維持から少しはずれますが、できるだけ争いごと、トラブルは避けて、穏やかな静かな1年になればと思っています。トラブル、争いごとは若い時に十分経験体験しましたので、シニアからは穏やかに現状維持と思っています。今年もよろしくお願いします。

それでは、チュース!!

445.移住を「人生の楽園」にするには

「人生の楽園」は土曜日の午後6時からテレビ朝日で西田敏行の軽妙ナレーションで、ハッピーライフを送っているシニアの第2の人生をテーマにした人気番組です。都会から自然豊かな地方に移住したシニア夫婦が、地元の人と人情満載の交流をしながら、農業や漁業、レストラン、カフェ、ペンションをほのぼのと、穏やかに心地よく暮らしていくありさまを描いています。毎回ちょっとした美談です。

しかし、一方人気の地方自治体の移住推進PRに乗って山梨の自然豊かな地に移住したものの、本人の調査不足ありますが、古くからいる村の集落の住民たちの仲間にいれてもらえず、地域でゴミもだせずに市役所まで持って行きことになり、地域での人間関係も疎遠で村八分になり、泣く泣く近くの別荘地に再移住したという話もあります。

私の知人、友人で八ヶ岳に東京から移住した人たちの交友関係は都会から同じ別荘地に移住してきた人がほとんどのようです。元からその地元に長く住む人たちとは、文化、習慣、しきたり、話題、考え方に差がありすぎて、親しい関係になるのは難しいと聞きます。私もリゾートのゴルフ俱楽部に入っていますが、組み合わせプレーの時の相手は必ず、都会のビジネスマンか自営業の人です。ゴルフ場のフロントもわかっていて、都会人と地元人は一緒プレーさせません。別荘地の知人の地元の友人とプレーしましたが、やはり習慣、マナー、話題が異なりうまく行きませんでした。お互いに不愉快になってしまったのです。

そんなことを思いながら、3年くらい前に東京生まれ、育ちで仕事も東京という根っからのシティーボーイの友人が姫路に移住したのでその暮らしぶりを見てきました。姫路の郊外の20~30年前に新規開発された住宅街で家の前に大きな川の流れる一軒家でした。半分悠々自適な暮らしですが、町会からも快く受け入れてもらい、ほとんどストレスもなく楽しく暮らしていました。しかし、彼が言うには、少し離れた道の向こうの古くからある集落は村の掟が厳しく、よそ者には冷たく、そのエリアに移住した人たちは困っているという話を聞いたそうです。友人は快適に暮らしていますが、ご近所の悪気のない監視の目はあり、洗濯物の干し具合とか、自転車の数とかはいつも見られているそうです。まあ孤独死にはならないメリットはありますが、都会人からしたらすこしうっとうしいでしょう。まあこれくらいは我慢しないといけません。

都会から地方に移住する人は、コンクリートのジャングルは嫌だ、自然豊かな空気のきれいな緑の中に憧れて決断します。東京のマンションを売れば地方の中古住宅なら簡単に買えます。しかし旅行者でお客さんで来ていた時と日々生活するのでは、状況がかなり違います。快適に住むとなると孤立しては生きられませんから地域住民からの受け入れ、良好な関係をご近所と維持できるかがカギです。地方では東京のように単独で生きるのは難しいです。そうなると、やはり大事なのは人間関係で会社の場合と同じになってしまいます。アドラー先生の言う「すべての問題は人間関係から起きる」がまた起こってしまいました。

それでは、チュース!!

419.シニアになったら、キョウイクとキョウヨウが大事

ちょっと前の「徹子の部屋」に80才を超えてから、NYに進出した元気の良い好奇心旺盛な美容家のおばあさまが出てきて、年を取ったら、教育と教養が大事と力説していたので、てっきり生涯勉強を説く賢人かと思っていたらそうではありませんでした。キョウイクとは今日行くところがあること、キョウヨウとは今日用事があることらしいです。

私の友人、知人は会社勤めが多く、一般社員で終わろうが、役員になろうが、60~62才で住みなれた、居心地の良かった場所を離れなくてはならないです。ちょっと前なら大会社の部長以上なら、会社が子会社転出や再就職先を探してくれましたが、今は上の人ほど余っており、そんな手厚いフォローはしてくれません。しかし今の60代は、超元気でエネルギーは余っています。しかし悲しいかな普通のサラリーマンは所属会社の課長、部長、役員はできても、世間、他の会社では通用しません。その会社特有のスキル、ノウハウだからです。それは、開発、技術でもそのようです。退職すると暇を持て余すので、元の会社で1日1万の日当で雇用延長してもらうか、ハローワークに行って求職するのです。マンションの管理人、工場オペレーター、宅急便のドライバー、植木屋さん、さまざまです、手取り20万円くらいでしょうが、家にずっといて家族と気まずくなるより外にでていたほうがお互いにいいのです。サラリーマンはこの年になると自営業の人を停年がなくていいね、と羨ましがります。自営業は波が多く、病気になったらおしまいです。固有のスキルも持っています。休みもなければボーナス、福利厚生もなく体を張った、リスク覚悟の仕事です。ただ良いのは自由であり、上司がいないことです。サラリーマンは安定を望んで会社勤めをしたのですから、いままで良い思いをたくさんしてきているのですから、それで良いでしょう。いまさら自営業にはなれません。

それでも働けるのは、せいぜい70才くらいまででしょう。そのあとはお金と健康はそこそこあっても、やること、いくところがなくなるようです。家に閉じこもり、うつになったり、アルツハイマーになる人も増えるそうです。70才を超えた幸せなシニアは、毎日、行くところがあって、やることがある人たちです。好きなことならさらにいいですが、そうでなくても毎日ルーチンでやること、行くところがあって、そこで顔なじみに人や、新しい人とコミュニケーションが取れたらハッピーだと思います。そこでは、それまでの会社、仕事のキャリア、お金持ちかそうでないか、ハンサムや美人であったか、そうでないかは全く関係ないでしょう。本人のパーソナリティだけです。年をとったら、キョウイクとキョウヨウがとても大事なのです。別にインテリっぽく、高尚でなくてもいいのです。人に評価してもらったり、見せるものではないのですから、自分らしいキョウイク、キョウヨウでいいのです。

それでは、チュース!!

406.近所の公園で子供たちに1000円ずつ配るおじいさん

これは地元の情報の宝庫、床屋さんのご主人から聞いた話です。ちょっと前に学校が放課後になった頃、近所の公園に70才前後の紳士風のおじいさんが毎日表われ、小学校低学年の子供たちに1000円ずつ上げているという噂が立ちました。別に危害を加えるわけではなく、ただかわいいから少しお話して1000円お小遣いとして上げるのだそうです。しかしここ世田谷の教育熱心な母親たちは黙っているわけがありません。理由なく子供に大金(1000円ですが)与えるのは子供をスポイルするといって大クレームになり、1000円おじいさんは公園から姿を消しました。ちょっとだけかわいそうです。悪気はなかったと思います。かわいい子供たちと交流がしたかったのです。彼にとって1000円はたいした金額ではありませんでした。

さておわかりでしょうが、この老人は一流企業の社長を長年勤め退職、会社のつきあいはいっさいなくなり、奥さんは自由に毎日ひとりで外に出かけ相手にされず、かといって仕事一筋50年でしたから、自分の好きな趣味は持ちあわせていません。もちろん社長時代は、ゴルフ、宴会、海外出張兼旅行でスケジュールはびっしり詰まっていて、周囲からも尊敬され楽しく充実した毎日を送っていました。たぶんこの20年くらいは、自分で書類も作らず、ゴルフやレストランのアポはすべて秘書、部下がやってくれ、自分で車の運転どころか、自分専用の社用車のドアも開けたことはなかったでしょう。自分の顔の上げ下げ、左右に振るだけで、声の大きさ、ト―ンだけで、周囲、部下は忖度して自分の意のままのことをしてくれます。政治のトップも会社のトップも周囲が忖度して指示しなくても動いてくれるのは同じです。

ですから、会社との縁が切れて自分の時間が有り余るほどできると、困ってしまうのです。かまってくれる人が公私ともにいなくなってしまうのです。このような人は、初めての人とフラットにつきあうのは無理です。常に上から目線で、元の肩書きから自分が偉いと確信していますから誰に対しても無意識で横柄、傲慢になってしまうのですが、これはもう治りません。奥さんも現役社長時代は社長の奥さんとして、良い思いをたくさんしてきたのですから、もう少し優しく面倒見てあげればと思うのですが、今まであなたに尽くしてきたのだから、これからは自分の時間をエンジョイします、の論理もほうが強いようです。こうなると偉かった人ほど、その前後のギャップが大きく、孤独感でうつになったり、自分のひとりの時間をもてあまします。アルツハイマーにもなります。

あまり偉くならずに、自分の出世という会社人生を見切った人は早めに第2の人生への備えをしていますし、上から目線でもなく、退職前後のギャップも少ないのでうまくシニア時代に適応できている人がたくさんいます。だから偉くなっている人も、退職後に備えて自分の好きなこと、趣味を見つけて第2の人生にソフトランディングしましょう、と言いたいところですが、現実にはそれは無理です。会社社長・会長を長くやっていると有頂天の期間は永遠に続くと錯覚します。忖度してくれるのは、会社のブランドと地位に対してであることは明らかなのに、自分の人間的魅力だと思い込んでしまうのです。これは普通におこります。しかし大きな会社の社長・会長経験者はそれだけでサラリーマンとしての夢をかなえてますから、退職後少し不遇になったり、落ち込むことがあっても絶頂期との相殺でいけば、かなりプラスの人生なはずです。人生終盤の少しの哀愁は我慢しましょう。そうでなければいい思いだけで不公平すぎです。

それでは、チュース!!