145.セミナー炎上

きょうは、ブログ炎上ではなく、セミナーほぼ炎上のお話です。長いことセミナーやワークショップをやっていると、事務局やこちらの思惑、ストーリー通りにいかずに、炎上してしまい、セミナー中止に追い込まれそうになることが、時にあります。その事例と、共通原因、対応策を考えてみます。

事例1.ある大手商社で、効果的グループ経営のテーマでワークショップを行った時、その会社の参加者から「意思決定に時間がかかる」と問題が提起された時、私のグループのペアリードの女性ファシリテーターが、「トヨタでは、ハンコは2つまでと決まっています、おたくの会社ではどうですか」と発言した時、一斉に猛反発されました。その会社の社員は、自分の会社は日本一と自負している人が多く、トヨタといえどもメーカーとして、下に見ているところがありました。そんな中で、トヨタを金科玉条的に、モデルと出したので反発の収拾がつきませんでした。もともと、その会社は早く短い時間で成果を出すことが最上と考えている社風でしたので、このワークショップはだらだら討議だけして意味がないと、休み時間に、事務局やファシリテーターに不満たらたらでした。その中での発言で、トラの尾を踏んだ感じでした。しかし、自分たちが、少し思い上がっていると反省の言葉も後から出て、踏み込んだ良い発言でもありました。

事例2.あるシンクタンクのリサーチャー、コンサルタントのマネージャに対して、会社の、ビジョン、ミッションを考える、部門、メンバーの関係性の良化を考えるワークショップを行いました。TVにも出てくる、頭脳超明晰の専門家や、経営コンサルタントのプロですから私の作成したテキストの不備をまず徹底的についてきます。私もわかっていましたから、素直に認めて、彼らの関心事にテーマを変え、そのファシリテートでなんとか乗り切りました。

事例3.ある会社でパワハラが実際に起きていても、その実感のない部長メンバーに、そのリスクを気づかせるワークショップでした。会社の歴史的に、業界的に、パワハラあたりまえの風土なので、何を言っても自分たちに関係ないという雰囲気が充満、何を言っても刺さらずに終了。炎上という種類ではないのですが、ほとんど盛り上がらず終了しました。しかしその会社でパワハラで深刻な問題が起き、一気に関心は高まり、2回目は充実したものになりました。

事例4.会社急拡大による、社員大量採用の準備として、ダイバーシティに関する一般的知識のセミナーを部長陣に実施しました。そんなことはわかっているし、実際にできているという意見が噴出、結局、部長たちが持っているダイバーシティの関心事にテーマを変えて凌ぎました。

ほぼ炎上の共通原因は、参加者は、エリート、プライドが高く、テーマやシナリオは十分、理解、認識、できている、テーマ自身が自分たちには意味がない、価値はない。シナリオが陳腐、進め方がまだるっこしい、です。ベースに事務局の問題意識や、講師が上から目線で教えてやるという姿勢への反感もあります。私は、彼らの反応はもっともだと思います。
そういう状況になった時に、まずファシリテーターとしてやることは、あわてず、あせらず、あきらめず に、参加者の関心に焦点を絞ります。もともとのテーマはそこでは忘れます。しかしまた後でそのテーマに戻ってくることは多いです。事務局の意図はそこにあったのかと参加者が気づくことがよくあります。

その後、ファシリテーターとして心がけることは、①参加者と対応の立場、上から目線はだめですが、参加者にただ迎合するのはもっとだめ ②最悪引き下がる(中止)覚悟を持つ、③ごまかさないで、参加者と正面から向き合う そうしていくうちに、テーマ、シナリオは嫌だが、せっかくだからこの講師と話をしてみてもいいかという、雰囲気になってもきます。しかしベースのスキルとしてのファシリテート力、いろいろな実務経験、修羅場の経験、それら経験を通して本に書いてある理論だけではなく、自論を持っていることが、セミナー炎上を乗り越え、最後は参加者に違う形で、ほどほど満足してもらう要素だと思います。

それでは、チュース

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